「会い、学び、教え、論ずる」学会 ———次世代へ伝承「症例から学ぶ」———
 学術集会は「会い、学び、教え、論ずる」場であってほしいです。学会での友達との再会、新しい仲間との出会いは楽しいことです。今まで知らなかったことを学ぶのも学会の大きな目的です。評議員の先生クラスであれば、学会を通して若い仲間に経験、知識、思考を教えていただきたいと思います。発表、講演に際しての議論は発表者のみならず、参加者の理解を深めます。

 「会い、学び、教え、論ずる」のための工夫も若干しております。座って話ができるスペースを会場のなかに複数用意します。教育講演、症例から学ぶセッションに加え、最近の進歩を学べるYear Bookのセッションを用意します。ポスター、口演ともに座長の先生には教育的コメントをお願いします。口演ではいままでより議論の時間にゆとりを持たせます。少しでも「会い、学び、教え、論ずる」ができたと感じていただきたいと思います。

 上述した以外に、今回の学会で工夫したことを列挙します。
 1)最優秀演題を選考、表彰します、2)小児内分泌、およびその関連する領域の教育口演を用意します、3)移動・休憩時間を十分とります、4)ポスターをみる時間を十分とります、5)新たに学会に入ることを考えている若手医師、入会間もない会員向けの教育セミナーを最終日午前中に行います、6)理事長のメッセージを総会で頂くなど、総会を魅力あるものにします、7)懇親会にも参加を促します。

 我々の学会で伝統的にしてきたことの一つは、症例報告を大切にすることです。実地臨床家は、症例報告でメッセージを発信する義務があります。そこからの経験が次の他施設の症例に役立ったり、大きな臨床研究に繋がったり、基礎研究に繋がることを我々は経験してきました。このことをもう一度、確認するために、サブメッセージとして−−−次世代へ伝承「症例から学ぶ」———と書かせて頂き、学会企画でも症例報告を一つの柱にする予定です。

 それでは会場でお会いしましょう。

2014年10月吉日
第49回日本小児内分泌学会学術集会
会長 長谷川 行洋
(都立小児総合医療センター 内分泌・代謝科)
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